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製品関連2024/05/15
LipoSEARCHⓇに関する新規論文紹介(HDLの質的改善)
本IBLニュースで紹介している当社の製品は、研究用試薬であり、診断や医療目的に用いることはできません。

 当社サービス(LipoSEARCH®)が下記論文にて、HDLサブクラスのリポタンパク質詳細分析に使用されています。
 
 福岡大学 スポーツ科学部/福岡大学病院 循環器内科 教授 上原吉就 先生らの研究グループは、キューバ産ポリコサノールの摂取が、HDLコレステロールを増加させるだけでなく、HDLのコレステロールの質を改善したことを世界で初めて報告しました。
 
 詳細は下記原文を参照ください。

(画像提供:福岡大学 スポーツ科学部/福岡大学病院 循環器内科  教授 上原吉就 先生)

<背景>
 ポリコサノールは長鎖脂肪族アルコールで、蜜蝋、小麦胚芽、米ぬか、サトウキビなどの天然資源に含まれています。キューバ産ポリコサノールの摂取は、HDLコレステロール(HDL-C)を増加させることが報告されていますが、HDLを質的に改善するかについてはこれまで不明でした。
 
<内容>
 本研究では、健康な中年の日本人参加者32名を対象にキューバ産ポリコサノール(Raydel Cuban Policosanol、20mg/日)またはプラセボを12週間摂取させた二重盲検無作為化プラセボ対照試験の検体(ポリコサノール群:15名(男性8、女性7)、プラセボ群:17名(男性9、女性8))でHDLのコレステロール引き抜き能(CEC)、HDL関連因子、HDLサブクラスを比較分析しました。
 この結果、ポリコサノールは、CEC、HDL-C、ApoA-Iを大幅に増加させました。特に、ベースラインのHDL-C濃度が高値(>64 mg/dL)の個人では、ポリコサノールを介してCECが向上する傾向を示し、HDL-CおよびApoA-Iの変化と連動していました。またHDLサブクラスの分析では、ポリコサノールが、medium HDL、large HDL、very large HDLのコレステロールの増加と、small HDL、medium HDLの中性脂肪の減少を誘導することが分かりました。これらにより、ポリコサノール摂取によるHDL機能の向上とHDL粒子の質の改善が初めて定量的に示されました。
 
 HDLは様々な先行研究において健康長寿との関係が報告されています。高品質のHDLは抗炎症、抗糖化、抗酸化作用を持ち、LDLや細胞の酸化、動脈硬化を抑制することで心血管疾患予防につながると考えられます。本論文において天然成分(キューバ産ポリコサノール)がHDLコレステロールを質的に改善したことはインパクトがあり、注目されます。
 
<コレステロール取り込み能(CUC)検査のご紹介>
 HDL-Cは心血管疾患の予防や管理に重要な指標であり、近年ではHDL-Cだけではなく、HDLのサブクラス、粒子数、機能評価が重視されてきています。
HDL機能評価には、従来、HDLのコレステロール引き抜き能(CEC)が用いられていますが、HDLの超遠心分離、細胞培養、放射性同位体による標識などの煩雑な工程が必要でした。
最近、CECに代わってHDLのコレステロール取り込み能(Cholesterol Uptake Capacity; CUC)を全自動免疫測定装置(Hl-1000)を使用し、迅速かつ簡便に評価する方法がシスメックス(株)により開発され、HDL機能の評価に活用されており、弊社は本検査の窓口を行っております。
 
皆様の研究活動にお役立て頂ければ幸いです。
 お気軽にお問合せください。


株式会社免疫生物研究所
抗体関連事業本部 営業部
TEL: 0274-50-8666
Email: do-ibl@ibl-japan.co.jp

<学会出展のご案内>
第24回日本抗加齢学会(2024年5月31日~6月2日:於 熊本城ホール)
第56回日本動脈硬化学会(2024年7月6日~7月7日:於 神戸国際会議場)

に企業展示に参加致します。学会への御参加のご予定がございましたら、是非弊社ブースへ お立ち寄り下さい。
 
株式会社免疫生物研究所(IBL)~抗体開発への想い(社長メッセージ)~

株式会社免疫生物研究所(IBL)~抗体開発への想い~

LipoSEARCH® - リポタンパク質詳細分析 (特許取得済み GP-HPLC Systems)