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- 製品関連2020/09/04
- Tenascin-Cと2型糖尿病における心血管イベント - 前向きコホート研究
本IBLニュースで紹介している当社の製品は、研究用試薬であり、診断や医療目的に用いることはできません。
ポアティエ - エルザン総合病院(ポアティエ, フランス)のBarnabas Gellen 先生らは2型糖尿病患者が参加のコホート研究 (試験名称SURDIAGENE: 1321名 中央値89か月のフォローアップ) において、一次エンドポイントを全死因死亡、二次エンドポイントをMACE (心血管疾患因死、非致死的心筋梗塞、脳卒中) として前向きの研究を行い、血清中Tenascin-Cとの関係を解析しました。
この結果、本研究に組み入れ時での血清Tenascin-C高値は観察期間での全死因死亡リスク、MACE発症リスクの上昇にともに有意に関連したと報告しました。
Serum tenascin-C is independently associated with increased major adverse cardiovascular events and death in individuals with type 2 diabetes: a French prospective cohort. Gellen B et al. Diabetologia. 2020;63(5):915-923.
(背景)
Tenascin-Cは細胞外マトリックス蛋白で、これまで炎症組織での発現上昇、急性心筋梗塞や拡張型心筋症などの心疾患での高値が報告されていますが、慢性炎症が関与し、心疾患発症が高リスクとなる2型糖尿病での意義は知られていませんでした。一方、Big data を使用した血糖異常(8400名以上)を対象とした最近の研究においてTenansin-Cは心血管イベント発症、もしくは死亡の独立した指標の一つとして見い出されていました。
本論文ではTenascin-Cを既存の項目に加えて測定することで、2型糖尿病患者におけるリスク層別化が可能となると結語しており、注目されます。
本報告では、血清中Tenascin-Cの測定に、当社 #27751 Human Tenascin-C Large (FNⅢ-C) Assay Kit - IBL が使用されています。
皆様の研究活動にお役立て頂ければ幸いです。
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