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製品関連2020/06/05
ICU-AWにおける尿中Titin N-fragment:パイロット研究

本IBLニュースで紹介している当社の製品は、研究用試薬であり、診断や医療目的に用いることはできません。
 

日立総合病院 救急集中治療科 センター長 中村 謙介 先生のグループはICUに入院の成人患者4名の入院初日、3、5、7日 の尿中Titin N-fragmentを測定、入院初日、10日にCTで評価した大腿筋変化量との関係性他について報告しました。

Urine TITIN N-fragment as a Novel Biomarker for Critical Illness Myopathy: A Pilot Study. Nakano H et al. Crit Care. 2020 Apr 28;24(1):177. 

(背景)
ICU-AW(Acquired weakness) は重症患者において筋力や筋肉量の低下、神経の障害など身体障害をきたす病態であり、退院後のQOLや長期予後に与える影響の大きさが集中治療領域で注目されていますが、ICU-AWには現時点で有効なバイオマーカーは存在しません。一方でTitin N-fragmentは筋ジストロフィー他、スポーツ医学、心疾患、肝疾患などで筋損傷を尿中で反映する因子として報告されています。

本報告では、日立総合病院ICUに入室した重症患者において、尿中のTitin N-fragment は高値であり、観察期間中も高値が持続していたこと、その全例でCT評価による大腿筋量が著明に減少していたと報告され、Titin N-fragment がICU-AWにおける筋肉の障害の新たな指標となる可能性が示唆されており、注目されます。

本論文では、尿中Titin N-fragmentの測定に、当社 #27900 Titin N-Fragment Assay Kit - IBL が使用されています。

皆様の研究活動にお役立て頂ければ幸いです。

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